苦土石灰とお米の食味 

カテゴリ:肥料

去年は菜の花緑肥の元肥に鶏糞を使わずに高度化成を使ったので

お米の食味を心配して、田植え前に苦土石灰を反当1袋(20kg)入れました。

その結果についてはっきりと書いてなかったので感想を書いておきます。


苦土石灰を使う事を思いついたのが、近所のベテラン農家さんから聞いたからでした。

野菜作りでも苦土石灰を入れるとみんなおいしくなる

稲にも苦土石灰を使った年はお米が美味しくなったと聞いたからでした。


確かに大師匠の井原さんは マグカル型の米が美味しいと書いてます

マグネシウム(苦土)とカルシウムの事ですね。

その成分を持った安い資材が苦土石灰だったわけです。

ただ 稲に吸収されやすいかが問題ですけどね。


さて 正直に書くと今年の米はその前の年よりもかなり食味が落ちたと思います。

つまり苦土石灰の効果は全く感じられないです。

これは自分のベロメーターですのであまりあてにならないかもしれません

実際のところ お米の販売ではレピーターがかなり増えてきてますから

よそに比べて まずいコメでもなさそうです。


マグネシウム(苦土)を効かせる肥料は他にもあります。

硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム などです

それぞれに特徴がありますので、稲に吸収されやすいのを探って行って

使ってみるのも面白いかもしれません。


ただ我が家の場合は、エコファーマーの認可申請をするなど

減化学肥料に向かってますので、当面使うのを控えて行こうと思ってます。

硝酸態窒素の害 

カテゴリ:肥料

最近 農業による地下水の汚染問題が起きているのを知っていますか?

化学肥料多用時代になってかなりの年月が経ちますが

これら農業に使われた肥料が地下に浸透して地下水を汚染してると言うのです。

何がどのように悪いのかを調べてみました。


作物に与える肥料は3要素 窒素・リン酸・カリがありますが

このうち窒素は植物の葉を大きくする葉肥だと勉強しましたね。

そして光合成に必要な葉緑素は 炭素 酸素 水素 窒素 から出来ていますが

炭素と酸素は2酸化炭素(CO2)から水素は水(H2O)からもらえるので

残りの窒素を与えてやることにより葉緑素が増えて青々としてくるんでした。


問題はこの窒素肥料が土中で硝酸態窒素に変化することにあるんです。

通常は尿素やアンモニアという形で与えられた窒素肥料ですが

細菌によって亜硝酸から硝酸へと変化してから作物に利用されます。

そしてこの硝酸は人体に2つの悪い影響があります。


一つは血液中のヘモグロビンと結びついてしまう事です。

水や野菜から硝酸が体内に吸収されると口の中の細菌などで亜硝酸に変化します。

この亜硝酸はヘモグロビンと結びついてメトヘモグロビンという物質に変化しますが

このメトヘモグロビンは酸素を運ぶ事が出来ないため酸欠状態になるのです。

アメリカでは1945年ごろ39人の乳幼児がなくなって、さらにヨーロッパでも

1960年ごろまでに80人の乳幼児が、このメトヘモグロビン血症でなくなっています。

別名「ブルーベビー症}と呼ばれ、胃酸の分泌の少ない乳幼児では

硝酸が亜硝酸に変化しやすく酸欠になった体

特に唇がチアノーゼで青く見えたからこう呼ばれたそうです。



もう一つは亜硝酸と2級アミンと言う物質が反応して発がん性物質の

「ニトロソワミン」が作られる事です。

この2級アミンは魚や肉のたんぱく質に含まれているのでいくらでも口に入れてるわけで

亜硝酸は 硝酸を含む植物を食べると口の中の細菌によって亜硝酸に変化したり

漬物などでは最初から亜硝酸の形で食べてしまう事もあります。

この二つが反応しやすい条件はPH3程度の酸性なのですが

胃の中はちょうどこの程度の酸性になっており、ニトロソワミンは体内で作られるわけです。


さあ、ここまで読むと化学肥料はとんでもない悪い事ばかりだ

有機肥料に変えないとだめだなって考えてしまいますが

有機肥料も土中でバクテリアによってアンモニアに変化し、

さらに亜硝酸から硝酸に変化してから植物に吸収されているので

全く同じ影響が出ると考えられます。

さらに畜産廃棄物も同じ事が言えるようで、これによる汚染も問題視されています。


現在 日本では地下水の硝酸態窒素量をアメリカと同じ1リットル当たり10㎎以下とする

基準が設けられているようですが、今のところ水道水ではこの基準値内のようです。

狭い島国の日本では常に地下水は流れているので影響は少ないようですが

各地の井戸では基準値を超えるところも出てきているようで、

これから気をつけないといけないところです。


野菜に関しては硝酸態窒素に関する規制は日本ではまだないようです。

実は硝酸態窒素の人体への影響は50年以上にもわたって研究されているのですが

未だにはっきりとは分かってなくて、学者の間でも意見が分かれているらしいのです。

そして日本では人体への影響の確たる証拠がないとして農林水産省では基準を設けていません。


露地で作られる野菜は適当に肥料が流亡してくれるので、

硝酸態窒素の含有量は少ないと考えられますが

ハウス物は降雨による流亡がないため気をつけないといけないですね。


農家としては過剰な施肥はなるべく避ける

これを念頭に置いて農業を行っていれば問題ないと思っています。

先日やった硝酸入り化成肥料 反当20kgであれば影響のないレベルでしょう。

ドべネックの桶 

カテゴリ:肥料

今年はまったく調子が悪い菜の花

大きくなってきません

DSCF8783.jpg

この田んぼはまだましなほうですが葉色が黄色く悪いです

たぶん雨が少ないので水不足が原因だろうと思っていますが

こちらの田んぼは青々として盛り上がってるところがあります

DSCF8777.jpg

ここはくず米を精米して食べなかったら虫がわきそうになったので

田んぼに捨てたあたりです。

デンプンが栄養になるのでしょうか?

実際 ここだけ葉色もよく大きくなってます。


19世紀ごろの化学者 リービッヒと言う人は

植物の成長はもっとも不足する栄養分によって左右される

と言うリービッヒの最小律を考え出しました。

もちろん空気や温度 水など環境の条件もこれに入っています。

そしてこれを分かりやすく説明したのがドべネックの桶です

ドべネックの桶

だけど いったい何が不足してるのか

見当をつけるのが難しいですね。

来年は苦土石灰を使うつもり 

カテゴリ:肥料

今年は菜の花の肥料に鶏糞を使わかなった

高度化成もしくは無肥料で菜の花を育てています。

有機質資材の良いところは 微量要素をたくさん含んでいる所だと思っていますが

今年はそれに欠けるわけです。

もちろん菜の花を緑肥にすれば 有機肥料になるわけで

高度化成が有機肥料に化けるわけです。

それでも お米の味が今年のような食味にならなかったら

ネット販売どころでなくなります。


それで今からもくろんでいるのが苦土石灰です。


大師匠 井原豊さんは米の食味は穂肥窒素が効きすぎたり

カリが多すぎると悪くなると書かれています。

それよりもカルシュウムやマグネシュウムの効いたお米が

美味しくなるとされていました。


一昨年はリンマグを使ってみたりしましたが

ちょっと価格が高かったので考えものです。


それで来年は 田植えの1ヶ月前に

苦土石灰を20kg施肥しようと思い付いたわけです。


だいたい苦土石灰とはカルシウム・マグネシウムの炭酸塩からできた

ドロマイトと言う鉱物を焼いて作った石灰肥料です。


苦土とは にがいつちと書きますがマグネシュウムは舐めると苦いので

そう呼ばれています。


この苦土石灰はアルカリ性ですので 畑で酸度調整の為によくつかわれます。

ところが近所の農家さんに聞いたところ 

お米も野菜も苦土石灰を撒いてやると美味しくなるとの事でした。

なるほどと納得してしまいましたけど。


マグネシュウムは前に書いたことあるけど

葉緑素の主な成分で作物体内の成長の盛んなところに移動しやすく

またリン酸やケイ酸の吸収も助けるので倒伏にも強くなるようです。

カルシュウムは細胞を活発にし 茎葉を固くし デンプンを糖に変えて

甘味を増す効果があるようで 倒伏にも強くなると言うわけです。

ただ過リン酸石灰のように硫酸カルシュウムの形ではないので

吸収するには少し問題があるようで ゆっくりと効いてくるようです。


さあ良いとこだらけの苦土石灰 V字稲作でも使ってみてはどうですか?

価格は 20kg 540円と安かったですよ。


ただ 苦土石灰は強いアルカリ性を示しますので

弱酸性を好むイネにあまり多量に使うのは好ましくありません。





堤防の草刈り 

カテゴリ:肥料

これは少し前に車から撮った写真ですが

今年も堤防の草刈りをやってます

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毎年2回 春と秋に那賀川下流域の堤防すべて草刈りしているようです。

刈り取った草は まとめて巻きものにして持ち去ります

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ずっと前からこれを繰り返しているんです。

それでも雑草は生え続けます。

誰かが肥料をやったこともなく 近くに肥料の元となるものもない


たしか農業と言うのは その土地にある栄養を吸って

育った植物の一部を持ち去って行われる行為だから

持ち去った分を肥料で補ってやらなければ

持続的に続けていく事が出来ないわけでしょう

なんて書いた事がありました。


この堤防の雑草は 持ち去るばかりでも旺盛に生えてきます

どこから栄養を貰ってるんでしょう。

たとえばリン酸  化学肥料ではもっぱらリン鉱石に頼っていますし

有機質肥料では魚粉に良く含まれています。

でも 堤防ではこれらをどこからも持ち込んでいないわけです。


こう言う事が考えられます。

もともと土地にはリン酸は十分すぎるほど含まれているけれど

不溶性リン酸がほとんどで 植物は利用できない

だけと強力な根酸を発生させて これを溶かしながら食ってる雑草もある

この雑草を刈り取っても 根っこが残ります。

根っこには溶かして食ったリン酸が残っているので

この根っこが腐った時 他の雑草が利用してリン酸を吸収している


ひ弱い雑草は光合成や根粒菌などで窒素を取り込み

やはり根っこに残して 次の代の雑草に引き継いでいる


思わぬところで 根っこの重要性が見えたような気がするのですが

管理人の憶測にしか過ぎないのでしょうか・・


肥料の三要素 

カテゴリ:肥料

ふだん何の気なしに与えてる肥料ですが

ほんとは何をどれくらいやったらよいのか

肥料によってどんな効果があるのか

そして農協の指導をうのみにしてよいのか

疑問に思えませんか?

で 少しづつ勉強するしかないですね。


以前に田んぼから持ち去るものと言う記事を書いた事がありましたが

肥料は この持ち去ったものを補っていく役割があります。

ダイコンは根を ほうれん草は葉を そして稲は種を収穫するわけでしょう

そして植物の体の構成材料でありながら 光合成によって作れないものを

与えるのが肥料だと考えています。


中学生くらいの時かな 確か勉強したと思うのですが

特に植物が多量に必要としているのが 窒素N リン酸P カリK の三要素です。


窒素N  主に植物を大きく生長させる作用がある。特に葉を大きくさせやすい為に

     葉肥と呼ばれています

     植物に必要なたんぱく質を作る為に必要なのが窒素です。

     窒素を与えると葉色も濃くなり急に成長したように見えますが

     過剰に与えると軟弱になり 病害虫や風雨に弱くなります。

リン酸P 花肥(はなごえ)または実肥(みごえ)と言われています。

     光合成やさまざまな物質合成に欠かせないものです。

     リン酸が不足するとあまり成長せず果実も大きくなりません

     過剰に与えても害が出にくく流亡もしにくいようです。

カリK  主に根の発育と細胞内の浸透圧調整に関係するため根肥(ねごえ)といわれています

     植物の身体の構成材料ではなく 生理機能を順調に進めたり
 
     整えたりする働きがあると考えられています

     過剰に与えるとカルシュウムやマグネシュウムの吸収を阻害するようです。


さあ 基本の三要素 少しは分かってきたような

まだまだすっきりしないですね


への字稲作では 硫安(窒素単肥)だけで

あれほどの収穫が出来たのですから

ほんとのところは どうなんでしょう

井原さんは リン酸は土中にすごく多く蓄積してるし

カリは水が運んでくるから必要ないんだとか書いててみたいでした。


肥料の形態 

カテゴリ:肥料

肥料のカテゴリーを作ったので 少しづつ書き加えていきます。


今回は化学肥料の話です。

化学肥料はその形態によって 

単肥肥料 化成肥料 配合肥料 などがあります。


窒素 燐酸 カリ の肥料成分が単独で入っているのが単肥肥料です

窒素の単肥肥料には  硫安 尿素 石灰窒素 などがあります

燐酸の単肥肥料は   ヨウリン 過リン酸石灰 など

カリの単肥肥料は   硫酸カリ 塩化カリ などですね。


実際に畑や田んぼに施肥するときには この三要素を混ぜ合わせてやりますので

最初から N窒素 Pリン酸 Kカリ の成分をもった 複合肥料 が便利です。


その作り方によって 化成肥料 配合肥料 があります


化成肥料は N P K をある比率によって混ぜ合わせ

化学的処理をして 一粒一粒が同じ比率になっています。

含まれる肥料成分の合計が 15~30%の普通化成

30%以上の高度化成に分けられています。

また N-P-Kの比率が同じの   水平型 8-8-8 14-14-14

リン酸が飛び出てよく効くようになった 山形 5-8-5 10-14-10

リン酸の成分を抑えたかたちになった  谷型 10-2-8 20-0-13など

成分によってわけられているわけですね。


化学処理をせずに粉状にして混ぜ合わせてあるのが 配合肥料です

ただ吸湿性が強く 時間がたつと固くなってしまうので扱いにくい面があります。

そこで 粒状の単肥肥料を混ぜ合わせたのが BB(バルクブレンド)肥料です。

作り方がが簡単なことから同じ銘柄を大規模工場で大量生産する化成肥料に比べ、

地域や作物の特性に合わせて小口に配合できますし

価格も安上がりになっています。

ただ散粒機やブロードキャスタなど遠心力を使って散布するのは

その比重の違いから 偏った肥効が現れる可能性があります。


化学肥料はその形態によっていろいろな分け方があったんですね。


硫安の長所 

カテゴリ:肥料

デジカメが行方不明になってしまって

写真が撮れなくて困ってます。

しばらくは文章ばかりの記事になりそうです。


前回書いた硫安亡国論とは

吉川さんからコメントいただいたように

使用をためらわれる方もあると思いますので

井原豊さんがなぜ好んで硫安を使われたかも書いておきます。


窒素の単肥肥料には硫安だけでなく尿素もあり

窒素含有率 硫安21%に対して尿素46% と

尿素の方が少ない量で良く効きます。


また硫安は アンモニアが植物に吸収された後

硫酸根(化学的に陰イオンを根と呼びます)が残ります。

このため土壌を酸性に変えてしまうのですね。

また老朽化水田では硫化水素を発生し 根ぐされの原因にもなります。

尿素は無硫酸根肥料ですので中性で扱いやすいです。


ではなぜ硫安を使うのかですが

作物の肥料は 三要素 窒素 燐酸 カリ 以外に

カルシウム 硫黄 マグネシウム を足した

六要素が大事だとされています。

イネの場合は この上にケイ酸も大事でしたね。


このカルシウムと硫黄が硫安には含まれています。

悪さをすると考えられている硫酸ですが

硫黄は植物の根では 硫酸イオン(硫酸根)の形で吸収されます。

また 硫酸カルシウムが土壌に残ります。

過リン酸石灰(リン鉱石を硫酸処理したもの)には

硫酸カルシウムが多量に含まれますが

石灰などに含まれる水に溶けにくいカルシウムよりも

水溶性の硫酸カルシウムが作物には吸収されやすいわけです。


硫黄は吸収した窒素をたんぱく質に変える働きをし

カルシウムは人間の骨が固くなるのと一緒で

植物の茎葉を固くし デンプンを糖に変える働きもあります。


土壌を酸性にしてしまう硫安ですが

イネは弱酸性を好みますので あまり害はなさそうですし

畑では 過剰に使わない限り問題なさそうです。

畑に石灰を降るのは 硫安を多用していた時の名残でしょう。


昨日 農協で菜の花の肥料を聞いてきましたが

菜の花化成(12-8-10)などという肥料まであるみたい。

2300円程度でしたが これを反当8袋やれと言われました。

お金が高いだけの高度化成 ぼったくりですね。

1000円の硫安が 安上がりで良く効くと思いませんか?




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